TOEIC対策にはさまざまな勉強方法がありますが、その中でも公式の問題集である「公式TOEIC Listening & Reading問題集」を使って勉強をしようと考える方も多いのではないでしょうか。
しかし実際に使って勉強するとなると、
「どうやって使うのが一番効果的なんだろう?」
「この問題集をやるとどれくらいスコアが上がるの?」
などの疑問が生まれて、なかなか勉強をスタートできないですよね。
そこで今回この記事では、
- TOEIC公式問題集ってどんなもの?
- より効果的に問題集を使う方法
- TOEIC公式問題集に関する疑問解決Q&A
といったことを、これからTOEIC対策を始める方に向けて分かりやすく解説していきますよ。
TOEIC公式問題集ってどんなもの?
まずはTOEIC公式問題集について詳しく解説していきます。
「公式TOEIC Listening & Reading問題集」はTOEICテストの開発機関であるETSが出版している問題集であり、実際のテストと同じプロセスで作成した問題を収録していることが最大の特徴。
そのほかにも、
- 音声CD付き(公式ナレーター)
- 1冊でテスト2回分を収録
- 本番の問題用紙と同じサイズ
といった公式ならではの特徴が多く詰まった問題集であるため、TOEIC対策に有効であるとして多くの受験者から評価されている教材なんです。
TOEICはただ単に英語力が高いだけで高スコアを目指せるものではなく、TOEIC専用の対策が必要になるテストであることも、公式問題集が人気の理由の一つでしょう。
またこの問題集は全部で7種類と種類も豊富で、各問題集で問題の難易度にも多少の差はありますが、どれも問題の形式は同じでTOEIC対策に有効なものばかりですよ。
なお価格としては、
- 1~4:2,800円(1と2は音声データのダウンロード不可)
- 5~7:3,000円
となっているので購入の参考にしてみてください。
TOEIC公式問題集を効果的に使う方法
この記事を読んでいる方の中にはTOEIC公式問題集を買ったものの、どうやって使えばいいのか分からなかったり、どういったことを意識して使えばいいのか知りたい方も多いでしょう。
そこでこの章では、TOEIC公式問題集を効果的に使うための3つの方法をご紹介していくので、自分なりの使い方が確立されていない方はぜひ参考にして実践してみてくださいね。
◎TOEIC公式問題集の使い方
- 試験と同じ時間で解く
- 答え合わせをしたらすぐに復習をする
- 慣れるまで繰り返す
それでは順番に詳しく解説していきます。
試験と同じ時間で解く
TOEICでスコアを上げるためには試験本番と同じように2時間で1つのテストを解くことが有効であり、設定された時間で多くの問題を解く習慣をつけておくことで、本番でも力を発揮しやすくなるでしょう。
またリスニングテストをするときはイヤホンやヘッドホンを使用せず、本番と同じようにスピーカーで再生するようにすることもおすすめです。
答え合わせをしたらすぐに復習をする
というのも、人間の脳は一度覚えたことでも1時間もすれば56%もの内容を忘れるといわれており、すぐに復習をすることで学習したことを記憶に定着させやすくなるため。
そのためテストを解き終わって答え合わせをしたら、すぐに間違っていた箇所を中心とした復習を始め、間違った原因の分析や次に間違わないための理解をするようにしましょう。
また問題文の中で読めなかった文章や単語、表現などがあればその部分を何度も読み返し、テストの中で分からない英文をなくすことも大事ですよ。
慣れるまで繰り返す
同じ問題を繰り返し解くことに対して疑問を感じる方もいるかもしれませんが、同じ問題を解き直すことで自分が本当に復習できているかどうかの確認や、テスト自体に慣れていくことでスコアアップが期待できます。
またテストでの時間配分の仕方を覚えられたり、TOEICならではの答えの導き出し方の傾向をつかんだりするのにも有効であるため、1度解いたテストでも慣れるまで繰り返すことが大事なんです。
TOEIC公式問題集をやり込むときの勉強法
前章では、公式問題集を復習して繰り返し勉強することがおすすめであることをお伝えしましたが、実際にやり込むときには何も意識せずに解き直し続ければいいわけではありません。
そこでここでは、TOEIC公式問題集をやり込むときにおすすめの勉強法について、リスニングとリーディングに分けて詳しく解説していきます。
それではさっそく見ていきましょう。
リスニング
シャドーイング
「シャドーイング」とは、聞こえてきた文章をすぐに復唱する勉強法のことで、英語のスピードに慣れることや正しい発音を理解できるようになることが期待できます。
またすべての単語を聞き取りながら発音をする必要があり、高い集中力を必要とすることから、TOEICの長い試験時間の中で集中力を維持するトレーニングにもなるでしょう。
ディクテーション
「ディクテーション」とは、聞こえてきた文章をすべて書き出す勉強法のことで、間違った発音を覚えている単語が浮き彫りになったり、分かったつもりになっていた部分が出てきたりなど、自分の弱点を知るために有効です。
またディクテーションを正しくおこなうには、日本人には馴染みのないリンキングやリダクションといった音声変化を覚えることが大事なので、上手くディクテーションができない場合は最初に英語の音声変化について勉強するのもリスニングスキル向上に役立つでしょう。
リーディング
スラッシュリーディング
「スラッシュリーディング」とは、英文を文頭から理解できるように意味のかたまりごとに「/(スラッシュ)」で区切って読んでいく勉強法のことで、日本語とはまったく違う英語の語順に慣れるために必要なトレーニングです。
またスラッシュリーディングは英語初心者の方に特におすすめな勉強法なので、ある程度英文をスムーズに読める方はスキップしてしまって大丈夫ですよ。
精読
「精読」とは、文章の細かい部分までよく読む勉強法のことであり、分からない単語や表現はすべて調べながら読んでいき、最終的に英文を完全に理解することで素早く正確に英文を読むことができるようになっていきます。
また同じ文章で精読を繰り返していくうちに、だんだんと精読にかかる時間は少なくなっていくので、初めのうちは辛い勉強かもしれませんが達成感も大きい勉強法といえますよ。
通読
「通読」とは、文章全体を一通り読んでいく勉強法のことで、精読した後の文章を通読することで、難しい内容でも記憶に定着しやすくなります。
それに加え、通読トレーニングを継続することで英文を読むスピードが上がっていくので、TOEICのリーディングパートが苦手な方は「精読→通読」の流れを意識して勉強してみてください。
TOEIC公式問題集のQ&A
この記事ではTOEIC公式問題集の使い方に焦点を当てて解説してきましたが、初めてこの問題集を買う方からすると、使い方のほかにも疑問に思う点がいくつかあるでしょう。
そこでこの章では、TOEIC公式問題集に関するよくある疑問をQ&A形式で詳しく解説していきますよ。
◎公式問題集のよくある質問集
- 公式問題集だけでスコアは上がるの?
- 問題集はどれを選べばいいの?
- 1冊を何回繰り返せばいいの?
それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。
Q:公式問題集だけでスコアは上がるの?
TOEICは単純な英語力があるだけではスコアアップをするのは難しく、TOEIC専用の対策をすることが効果的であるため、基礎英語力がすでに身に付いている方は公式問題集をやり込むだけでスコアアップを目指せますよ。
反対に初心者の方が公式問題集のみを使って勉強したとしても、内容が分からずにモチベーションの低下を招くこともあるので、自分のレベルに応じた勉強法を意識するようにしましょう。
Q:問題集はどれを選べばいいの?
記事上部で公式問題集には7種類あることをお伝えしましたが、現行のTOEICテストに一番近い難易度の問題集は最新版の「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 7」なので、特別なこだわりがない場合は最新版を買うことをおすすめします。
また過去の傾向を見ると、8ヶ月おきに最新の問題集がリリースされているので、定期的に公式サイトをチェックすることも大事といえるでしょう。
Q:1冊を何回繰り返せばいいの?
公式問題集は本番のTOEICテストに最も近い練習ができる貴重な教材であり、1回だけでやり終えることはもったいないので、最低でも2回は繰り返すようにしましょう。
もちろん回数を増やすごとに簡単になっていき、1回の所要時間も少なくなっていくので、時間がある方は3回、4回と繰り返すのがおすすめですよ。
しかし多くやれば多くやるほど良い訳ではなく、完全に内容を理解しているのに繰り返したところであまり意味はないので、体感的に分からない部分がなくなったら次の勉強に進むと良いでしょう。
まとめ
今回この記事ではTOEIC公式の問題集の使い方について詳しく紹介・解説してきましたが、いかがでしたか?
最後にもう一度、公式問題集を効果的に使う方法と問題集をやり込むときのポイントをまとめるので、一緒に振り返っていきましょう。
◇TOEIC公式問題集を効果的に使う方法
- 【試験と同じ時間で解く】…試験の環境に慣れることで、本番で力を発揮しやすくなる
- 【答え合わせをしたらすぐに復習をする】…テストの内容を記憶に定着させやすくする
- 【慣れるまで繰り返す】…苦手の克服やテストの時間配分などを覚えることができる
◇問題集をやり込むときのポイント
- 【リスニング】…シャドーイングやディクテーションを繰り返す
- 【リーディング】…精読やスラッシュリーディングをした後、通読のトレーニングをする